
年間で数万円変わる⁉プロパンガスと都市ガス どれくらい料金違うの?料金設定の仕組みや節約術まで徹底解説!
「この物件、プロパンガスなんだけど都市ガスと比べてどのくらい高いんだろう?」——お部屋探しをしているとき、こんなふうに気になったことはありませんか?
実は、ガスの種類によって毎月の光熱費がかなり変わってくるので、物件を選ぶ際にはとても重要なチェックポイントのひとつです。特に家賃だけで物件を比較していると、後から「思ったよりガス代が高い!」と後悔してしまうことも少なくありません。
この記事では、プロパンガスと都市ガスの料金差をわかりやすくシミュレーションしながら、なぜここまで差が生まれるのか、その仕組みから解説します。また、プロパンガスの物件に住むことになったときに使える節約術もあわせてご紹介します。ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
- プロパンガスと都市ガス、結局どっちが高い?
- 月々の料金差はいくら?一人暮らし・ファミリー別シミュレーション
- なぜここまで料金が違うのか?仕組みの違いを解説
- プロパンガス物件に住んだときの節約術とは?
- まとめ
1. プロパンガスと都市ガス、結局どっちが高い?
結論からお伝えすると、プロパンガスのほうが都市ガスよりも料金が高いです。これはほぼ全国共通の傾向で、多くのご家庭でプロパンガスのほうが月々の出費が増えることになります。
料金差はどのくらい?
一般的に、プロパンガスの料金は都市ガスの約1.9〜2倍とされています。単純に考えると、都市ガスで月5,000円かかる家庭がプロパンガスに切り替えると、月9,000〜10,000円近くかかることになる計算です。年間にすると差額が数万円規模になることもあります。
しかし、プロパンガスは都市ガスよりも熱量が約2.23倍高いといわれています。つまり、同じ量のお湯を沸かすのに、プロパンガスは都市ガスの約半分の量しか使わないということになります。
ただし、この「熱量の差」を考慮しても、実際の請求料金は都市ガスのほうが安くなるケースがほとんどです。なぜなら、ガスの単価そのものがプロパンガスのほうが大幅に高く設定されているからです。熱量換算で比べても、プロパンガスのほうがコスト的には割高になると考えておいてよいでしょう。
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2. 月々の料金差はいくら?一人暮らし・ファミリー別シミュレーション
【一人暮らし】月々の料金差シミュレーション
| 月間使用量 | プロパンガス | 都市ガス | 差額 |
|---|---|---|---|
| 5㎥/月 | 約5,200円 | 約1,900円 | 約3,300円 |
| 10㎥/月 | 約8,000円 | 約4,000円 | 約4,000円 |
一人暮らしの場合、月間のガス使用量は5〜10㎥程度が一般的です。この範囲で見ると、プロパンガスと都市ガスの差額は月3,000〜4,000円ほどになります。年間に換算すると36,000〜48,000円もの差になりますから、決して小さくない金額ですよね。
【二人暮らし・ファミリー】月々の料金差シミュレーション
| 月間使用量 | プロパンガス | 都市ガス | 差額 |
|---|---|---|---|
| 15㎥/月 | 約11,000円 | 約5,500円 | 約5,500円 |
| 20〜25㎥/月 | 約14,000〜17,000円 | 約7,000〜8,500円 | 約7,000円前後 |
二人暮らしやファミリー世帯になると使用量が増えるため、差額もさらに大きくなります。月に7,000円の差額が出るとなると、年間では84,000円もの違いになります。これだけの差があると、毎月の家計へのインパクトは相当なものですよね。
物件探しの際には家賃だけでなく、こうした光熱費のシミュレーションまで含めて「実質的な生活コスト」を比較することをおすすめします。都市ガスの物件であれば、家賃が多少高くても月々のトータルで安くなるケースも十分ありえます。
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3. なぜここまで料金が違うのか?仕組みの違いを解説
① 「料金の決め方」がそもそも違う
都市ガスは電気や水道と同じく「公共料金」に分類されています。そのため、「総括原価方式」という仕組みによって料金設定が行われており、原価に対して不当に高い料金を設定することができません。国のチェックが入るため、ある程度の料金の上限が保たれています。
一方のプロパンガス(LPガス)は、自由料金制を採用しています。つまり、ガスを販売する小売業者が自由に料金を設定できるということです。会社によって料金がバラバラなのはそのためで、極端な話、同じ地域でも業者によって大きな料金差が生まれることがあります。
② 「配送コスト・人件費」がかかる
都市ガスは、地中に張り巡らされたパイプライン(導管)を通して各家庭まで直接供給されます。一度インフラが整備されれば、基本的に人の手をほとんど必要とせず、安定的にガスを届けることができます。
一方、プロパンガスはガスを充填したボンベを、トラックで各家庭まで配達する必要があります。配達の人件費はもちろん、ボンベの設置・点検・保安管理などにも人手が必要で、これらのコストが積み重なって料金に反映されています。こうした物流コストの存在が、プロパンガスが割高になる大きな理由のひとつです。
③ 「初期設備費用」が月々の料金に上乗せされている
プロパンガスを使えるようにするには、ガスボンベや調整器など供給設備の設置工事が必要です。その費用は一般的に15万〜20万円程度とされています。
この初期費用は、利用者が一括で支払うのではなく、月々のガス料金に少しずつ上乗せして回収される仕組みになっていることがほとんどです。つまり、知らず知らずのうちに設備費用の分も払い続けているということになります。
④ 「競争が働きにくい」業界構造
実は、プロパンガス業界では過去に、エリアごとに業者同士が顧客の取り合いを避けるような慣行が長年続いてきたという背景があります。競合他社がいない地域や競争が少ない地域では、ガス会社が自由に高い料金を設定できるため、特に地方や郊外の住宅でガス料金が割高になりやすいという傾向があります。
都市ガスのように「国が管理するインフラ」として整備されているわけではないため、消費者が業者を簡単に比較・選択できる環境が整っていないことも、価格競争が生まれにくい一因です。
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4. プロパンガス物件に住んだときの節約術とは?
① お風呂のガス使用量を見直す
実はご家庭でガスを最も多く消費しているのは、お風呂(給湯)です。シャワーやお湯張りに大量のガスを使っているため、ここを見直すだけで節約効果が大きくなります。
たとえば、湯船に貯めるお湯の量を減らすだけでも節約につながります。200Lから140Lに減らすだけで、ガス使用量を約30%削減できるという試算もあります。また、家族が続けて入浴してお湯が冷めにくい工夫をしたり、入浴前に蓋を閉めて湯温をキープしたりするだけでも変わってきます。
② 追い炊きはできるだけ避ける
追い炊きは思っている以上にガスを消費します。お湯を沸かし直すためのエネルギーはかなりのものなので、できるだけ追い炊きせずに済むように入浴のタイミングを工夫することが節約の近道です。
「お湯が冷めてしまったら追い炊きするしかない」という場合は、保温シートや浴槽カバーを活用することで冷めにくくなりますよ。
③ 料理の火加減は「中火」が正解
「強火で一気に加熱したほうがガス代が安い」と思っていませんか?実はこれは誤解で、中火のほうが熱効率が高く、ガス代の節約につながります。
強火にすると鍋底からはみ出た炎が無駄になってしまいます。一方で中火は鍋底に集中して熱が当たるため、しっかり熱が伝わります。プロパンガスの料金は高いぶん、火加減ひとつで節約できる金額の影響も大きくなります。ちょっと意識するだけで、積み重ねれば年間でも差が出てきます。
④ プロパンガス業者の見直しも選択肢に
もし持ち家や賃貸で業者を変更できる状況であれば、プロパンガスの業者を比較・変更することも有効な手段です。同じ地域内でも業者によって料金にかなり差があるため、見積もりを複数取ることでコストダウンできるケースがあります。
賃貸物件の場合は大家さんが業者を指定していることが多く、個人での変更が難しいこともありますが、気になる場合は一度管理会社に相談してみる価値はあります。
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まとめ
物件探しをしているなら、ガスの種類は見落としがちなポイントですが、長期的な生活費に大きく影響する重要な要素です。同じ家賃でもガスが都市ガスかプロパンかで、年間数万円単位の差が生まれることもあります。
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執筆監修

趙暉士(ちょうきし)|宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、管理業務主任者、2級ファイナンシャル・プランニング技能士
賃貸リーシングとコンサルタントを経験し、後に売買仲介業務に従事。
(株)大京穴吹不動産、都心営業部、渋谷店、流通営業1課
