
3~4月入居の「あるある失敗」はこれだ!繁忙期特有の注意点とは
「内見した部屋、やっぱりあの部屋にすればよかった…」「引越し業者の予約が全部埋まってた!」「初期費用、こんなにかかるなんて聞いてない!」——毎年3月から4月にかけて、こういった後悔の声があちこちで聞こえてきます。
3〜4月は日本最大の引越しシーズン。進学・就職・転勤などが重なり、不動産業界では「繁忙期」と呼ばれる時期です。この時期は物件もすぐに埋まるし、引越し業者の予約は取りづらいし、費用も高くなりがち。つまり、何も知らずに普通に部屋を探していると、あっという間に「失敗」の落とし穴にはまってしまうんです。
この記事では、毎年繰り返される3〜4月引越しの「あるある失敗」を5つ取り上げ、その原因と対策をわかりやすく解説します。これから引越しを検討している方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
- 【失敗あるある①】「この物件、もう少し考えさせて…」→翌日には申込済み
- 【失敗あるある②】引越し業者が見つからない!「引越し難民」の罠
- 【失敗あるある③】焦って内見なし契約→「写真と全然違う…」
- 【失敗あるある④】初期費用が想定の1.5倍!交渉もできず…
- 【失敗あるある⑤】役所・ライフライン手続きが間に合わない
- まとめ:繁忙期の失敗を防ぐために
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1. 【失敗あるある①】「この物件、もう少し考えさせて…」→翌日には申込済み

内見当日に即決できず、良物件を逃すパターン
「内見は気に入ったんだけど、もう1〜2件見てから決めたい」「家賃が少し高いので、家族と相談してから返事します」——こういう理由でその日に申込みをしなかった結果、翌日には他の人に申込みが入っていた、という話は繁忙期には日常茶飯事です。
1月〜3月のピーク期には、1日に複数組が同じ物件を内見するケースが珍しくありません。良い条件の物件は、内見から申込みまでが驚くほど速い。「今日見た、今日決めた」が当たり前の世界なんです。昨日まであった物件が今日の朝には「申込済み」になっている、というのは繁忙期の不動産あるあるです。
「仮押さえ」は基本的にできない現実
「気に入ったけど今日は決められない。とりあえず仮押さえできますか?」と不動産会社に聞く人も多いのですが、賃貸物件において"仮押さえ"という制度は基本的にありません。申込書を提出して初めて「検討中」の状態になり、そこから審査が始まります。
しかも繁忙期は物件の回転が速く、申込みが入った時点で他の内見希望者への案内がストップされることも。「少し考える時間をください」という言葉が、結果として良い物件を手放す引き金になってしまうんです。
決断を早めるための事前準備とは
では、どうすれば当日中に決断できるのか。答えは「事前準備」に尽きます。内見に行く前に、以下のポイントを自分の中で決めておきましょう。
- ☑絶対に譲れない条件(家賃上限・間取り・路線・築年数など)を事前に書き出しておく
- ☑妥協できる条件(駅徒歩分数・収納の多さなど)もリスト化しておく
- ☑複数の物件を同日に内見予約して、その日のうちに比較できる状態にしておく
- ☑初期費用の予算上限をあらかじめ決めておく(その場で金額的な判断ができるように)
- ☑家族や同居人と事前に条件をすり合わせておき、「相談してから」という時間ロスをなくす
内見当日に「この部屋にする!」と言えるくらい心の準備を整えておくことが、繁忙期を生き抜く最大のコツです。
▶ 関連記事:内見は1回だけで決めていいの?時間帯を変えて見た方がいい?
2. 【失敗あるある②】引越し業者が見つからない!「引越し難民」の罠

3月下旬の予約は2ヶ月前でも埋まっている
「引越しは1ヶ月前に予約すれば大丈夫でしょ」——そう思っていると痛い目を見るのが繁忙期です。3月下旬〜4月上旬の土日は、引越し業者にとっての繁忙のピーク中のピーク。人気の日程は2ヶ月前でも予約が埋まっていることがあります。
特に3月25日〜4月5日ごろは「引越し難民」という言葉が使われるほど、引越し業者の予約が取れない時期。部屋の契約はできたのに、荷物を運ぶ業者が見つからないという笑えない事態が毎年発生しています。「物件は押さえた。あとは引越しだけ」と思って問い合わせたら、全社断られた——というケースも決して珍しくありません。
見積もりすら取れない超繁忙期の実態
「じゃあ今から見積もりだけでも」とサイトで問い合わせを入れても、繁忙期には見積もり対応自体を断られることがあります。大手の一括見積もりサービスを使っても「この時期はご対応が難しい状況です」という返答が来ることも。業者の数が急増する需要に追いつけていないのが現状で、特に3月後半の土日は完全に"予約不可"になっている業者も少なくありません。
料金が通常期の2〜3倍に!想定外の出費
仮に予約が取れたとしても、繁忙期の引越し料金は通常の2〜3倍が相場です。閑散期(5〜2月)なら3〜5万円程度で済む1人暮らしの引越しが、3月の土日だと8万〜10万円を超えることも。引越し費用を予算に組み込んでいなかった、あるいは「去年の引越しは安かったから」と楽観視していたせいで、想定外の出費になってしまうパターンが非常に多いです。
対策のポイント:引越し業者は「部屋を決めたら即日」で問い合わせを開始すること。遅くとも入居2ヶ月前には動き始めましょう。日程に融通が利くなら、土日より平日・午後便(午後出発)を選ぶと費用をかなり抑えられます。
▶ 関連記事:礼金って何?必ず払わなきゃいけないの?敷金との違いや相場まで徹底解説!
3. 【失敗あるある③】焦って内見なし契約→「写真と全然違う…」

オンライン内見だけで決めた後悔
コロナ禍以降、オンライン内見が普及しました。遠方からでも部屋を確認できる便利なサービスですが、それだけで契約を決めてしまい「実際に部屋を見たら思ったより狭かった」「日当たりが全くない」「写真では分からなかった生活音がひどい」という後悔も増えています。
写真や動画は"良い部分"を強調して撮られていることが多く、狭さや暗さ、においなどはどうしても伝わりにくいもの。特に広角レンズで撮影された室内写真は実際より広く見える傾向があります。可能な限り実際に足を運ぶことが大切です。
先行契約のリスク(内見前契約は危険)
「まだリフォーム中なので内見ができません」「現在の入居者がいるため見られません」という状態で契約を迫られる「先行契約」も繁忙期には増えます。これは内見なしで契約するということ。万が一、実際に部屋を見たときに「やっぱり違った」となっても、すでに契約しているのでキャンセルには違約金が発生するリスクがあります。
「先行申込」(内見後にキャンセル可能な申込み)との違いを必ず確認しましょう。先行申込なのか先行契約なのかで、キャンセル時の扱いが大きく異なります。繁忙期の焦りから「まあ写真で判断するか」という気持ちになりやすいのですが、後悔のリスクを考えると踏みとどまる勇気も必要です。
「即入居可」に飛びついて失敗するケース
「即入居可!」という表示に飛びついた結果、前の入居者の荷物がまだ残っていたり、クリーニングが不十分だったり、設備の不具合が入居後に発覚したりするケースもあります。「すぐ入れる」という魅力だけで決めてしまうのは危険で、なぜ即入居可なのか(前の入居者がいつ退去したのか、リフォームはされているのか)を確認することが大切です。
最低限確認すべきポイント
- ☑窓から見える景色・日当たりの確認(午前・午後どちらに日が入るか)
- ☑収納スペースの実寸(洋服や荷物が入るかどうか)
- ☑水回り(水圧・排水の匂い・シャワーの使いやすさ)
- ☑壁の薄さ・近隣の生活音(軽く壁を叩いたり、廊下の音を確認)
- ☑携帯電波・Wi-Fiの入りやすさ
- ☑エントランスや共用廊下の清潔感・セキュリティ
- ☑ゴミ置き場の状況(管理が行き届いているか)
「10分で内見して即決」は、繁忙期でも避けた方がいいでしょう。少なくとも30分はかけて、疑問点は当日中に不動産会社にクリアにしてもらうことが大切です。
▶ 関連記事:オンライン内見ってどうなの?注意点やメリットデメリットまで徹底解説!
4. 【失敗あるある④】初期費用が想定の1.5倍!交渉もできず…

繁忙期は値引き交渉がほぼ不可能
「礼金を1ヶ月分負けてもらえませんか?」「仲介手数料、少し安くなりませんか?」——こういった交渉が通じるのは、基本的に閑散期の話です。繁忙期は部屋を探している人が多く、大家さんも不動産会社も強気。少しでも交渉しようものなら「では他の方にご紹介します」という状況になりかねません。
閑散期であれば礼金ゼロ交渉が通ったり、仲介手数料を半額に抑えた条件で契約できたりするケースも多いのですが、3月の繁忙期にはその余地がほとんどないのが現実です。
礼金・仲介手数料が閑散期より高い
繁忙期は礼金アリ・仲介手数料1ヶ月分が当たり前のように請求されます。同じ物件でも、いつ契約するかによって初期費用に10万〜20万円以上の差が出ることも珍しくありません。「なんでこんなにかかるの?」と驚く方が多いのですが、それが繁忙期の相場なんです。
賃貸の初期費用は一般的に「家賃の4〜6ヶ月分」と言われています。たとえば家賃10万円の部屋なら、敷金・礼金・仲介手数料・前家賃・保険料などを合計すると40〜60万円が必要になる計算です。これを知らずに「えっ、そんなにかかるの?」と契約直前に慌てるのも、よくある失敗のひとつです。
フリーレント物件を見逃していた
こういった初期費用の問題を根本から解決するひとつの方法が、フリーレント物件を選ぶことです。フリーレントとは、入居後の一定期間(一般的には1〜3ヶ月)家賃が無料になる契約のこと。初期費用のうち「前家賃」の負担が大幅に軽減されます。
空家賃の問題も、フリーレント付き物件なら大幅に軽減されます。たとえば2月に契約して3月入居・フリーレント1ヶ月という条件なら、3月分の家賃はゼロ。実質的な家賃支払いは4月からと同じ計算になります。繁忙期こそ、フリーレント物件を積極的に探す価値があります。
RENT-Xではフリーレント物件や仲介手数料無料の物件を多数ご紹介しています。さらに独自の「割引プラン」を活用することで、他社よりも有利な条件での契約も可能です。詳しくはフリーレント物件一覧・割引プランページをご確認ください。
▶ 関連記事:フリーレントとは?一定期間家賃無料の仕組みとメリット・デメリットを徹底解説
5. 【失敗あるある⑤】役所・ライフライン手続きが間に合わない

転入届で2時間待ち、午前中が潰れた
引越しが終わって「さあ手続きだ」と役所に向かったら、同じく引越してきた人たちで長蛇の列……。3月末〜4月上旬の役所は、転入・転出届を出す人で大混雑します。待ち時間が2〜3時間になることも普通で、「ちょっと手続きしてから仕事へ」という計画が完全に崩れることもあります。
転入届は引越し日から14日以内に提出すればOKです(法律上の義務)。混雑のピークを外して、引越し後1週間ほど待ってから平日の午後に行くのが比較的スムーズです。また、マイナンバーカードがあれば一部の手続きはコンビニや自治体のオンラインサービスで済むケースもあります。
電気・ガス・水道の開始手続き忘れ
意外と多いのが、ライフラインの開通手続きを忘れるパターンです。特にガスは開通時の立会いが必要なため、引越し当日に申し込んでもすぐには使えません。繁忙期は開通業者のスケジュールも混んでいるため、引越し後数日間ガスが使えない、という事態もあり得ます。シャワーも使えず、お湯も沸かせない引越し直後というのは、かなりつらいものです。
電気・ガス・水道の手続きは、入居の2週間前には完了させておきましょう。電気や水道は「引越し日の2週間前から申込み可能」なケースがほとんどです。
引越し当日にネットが使えない
在宅勤務をしている方に特に多いのが、インターネット回線の開通が遅れる問題。光回線などの工事が必要な回線は、申込みから開通まで1ヶ月以上かかることがあります。繁忙期はさらに遅延することもあり、入居後しばらくネット環境がない生活を強いられることも。「今の家でもWi-Fiがある環境が当たり前」という感覚でいると、引越し後のギャップに驚くことになります。
引越しが決まった時点で、すぐにインターネットの契約・工事申込みをするのが鉄則です。急ぎの場合はホームルーター(工事不要のWi-Fi)を仮置きする方法も検討しましょう。
引越し時の主要手続きチェックリスト:
| 手続き | 推奨タイミング |
|---|---|
| 電気・ガス・水道の申込み | 引越し2週間前まで |
| 光回線・インターネットの申込み | 引越し1〜2ヶ月前 |
| 転出届(旧住所の役所) | 引越し前に提出 |
| 転入届(新住所の役所) | 引越し後14日以内 |
| 郵便転送サービスの申込み(日本郵便) | 引越し前 |
| 運転免許証・各種カードの住所変更 | 新しい住民票を取得後 |
| 勤務先・学校への住所変更届 | 引越し後なるべく早めに |
まとめ:繁忙期の失敗を防ぐために
3〜4月の引越しで起こりがちな「あるある失敗」、いかがでしたでしょうか。物件をすぐ決断できなかった後悔、引越し業者が見つからないパニック、内見なしで契約した後悔、想定外の初期費用、手続きの遅れ——どれも「事前に知っていれば防げたこと」ばかりですね。
今からでも遅くないので、この記事を読んでしっかり準備しましょう。
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執筆監修

趙暉士(ちょうきし)|宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、管理業務主任者、2級ファイナンシャル・プランニング技能士
賃貸リーシングとコンサルタントを経験し、後に売買仲介業務に従事。
(株)大京穴吹不動産、都心営業部、渋谷店、流通営業1課
