
ペットと暮らすのはいくらかかる?ペット可物件で後悔しないために
「ペットを飼いたいけど、いったいどれくらいお金がかかるんだろう?」——そう思ったことはありませんか?
犬や猫を家族に迎えるとなると、フードや医療費など日々の生活費はもちろん、住まい選びでも思わぬコストが発生することがあります。特に賃貸でペットと暮らす場合は、一般的な物件とは異なるルールや費用が存在するため、事前の知識が本当に大切です。
この記事では、ペット自体にかかる日常費用から不動産ならではのコスト、さらには退去時のトラブルを防ぐポイントまでを丁寧に解説します。これからペット可物件を探している方も、すでにペットと一緒に賃貸に住んでいる方も、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
- 1.ペットと暮らすのにかかるお金
- 2.不動産ならではのコスト
- 3.ペット可物件選びのポイント
- 4.退去時に後悔しないために
- まとめ|RENT-Xで賢くペット可物件を探そう
1. ペットと暮らすのにかかるお金

フード代
犬の場合、小型犬で月3,000〜8,000円、中型犬になると6,000〜12,000円ほどが目安です。猫であれば月2,000〜5,000円前後が一般的でしょう。療法食やプレミアムフードを選ぶとさらに費用が上がることもありますが、ペットの健康を守るためのコストと割り切って考えることが大切です。
トリミング費用
これは犬を飼っている方にとっては見落とせない出費です。トイプードルやシュナウザーなど毛の伸びる犬種は、定期的なカットが必要で、1回あたり5,000〜15,000円が相場です。月1〜2回通うとすれば、年間で6〜18万円になる計算です。猫はほぼトリミング不要ですが、長毛種の場合はグルーミングが必要になることもあります。
ペット保険
現代のペットオーナーにとって欠かせない支出のひとつです。犬(小型犬)で月2,000〜6,000円、猫で月1,500〜3,000円が目安です。なぜ保険が必要かというと、ペットの医療費には人間のような公的健康保険が適用されないからです。年1回のワクチン接種や定期健診だけでも年間1〜3万円かかり、骨折や癌などの大きな病気・ケガとなれば1回の治療で数十万円になることも珍しくありません。ペット保険はそういったリスクへの備えですが、保険適用外の治療もあるため、ある程度の貯蓄もあわせて持っておくと安心です。
こんなところにも費用がかかる!
ペットを飼うと、日々の生活費だけでなく、住まいそのものへの負担も見逃せません。
猫の爪とぎや犬のマーキングによって、壁紙や床材は思っている以上のスピードで傷んでいきます。壁紙(クロス)の張り替えは1平方メートルあたり1,000〜1,500円、フローリングの張り替えになると6畳あたり8〜15万円もかかります。退去前に自分で補修しようとするオーナーも多いですが、DIYには限界があるのが現実です。入居中から壁に保護シートを貼ったり、爪とぎ専用グッズを用意するなどの工夫が、後々の大きな出費を防ぐことにつながります。
また、ペット対応の保護マットをフローリングに敷くことも大切です。傷防止になるのはもちろん、ペットの関節への負担を軽減するという健康面のメリットもあります。費用は部屋の広さによりますが、1〜5万円程度が目安です。
さらに、ペットの臭いや鳴き声による近隣トラブルは、ペット可物件であっても起こり得ます。空気清浄機(1〜3万円程度)や防音マット(1〜5万円程度)の設置は、快適な暮らしを維持するための実質的なコストとして最初から計算に入れておくべきでしょう。
フード代・保険・医療費だけで月2〜3万円以上になることも珍しくなく、住まいのメンテナンス費用も加えると、ペットとの暮らしには生活設計にある程度の余裕が必要だということがわかります。
関連記事:賃貸の管理費・共益費って何?仕組みや相場など徹底解説!
2. 不動産ならではのコスト

ペット自体の費用とは別に、「不動産特有のコスト」も上乗せされることをご存知でしょうか。
家賃の上乗せ
ペット可物件は、同じエリア・同じ間取りの一般物件と比べて、家賃が5〜10%程度高めに設定されているケースがほとんどです。たとえば月10万円の相場の部屋であれば、ペット可だと月10.5〜11万円になります。月々の差は数千円に見えますが、年間では6〜12万円にもなる差です。
敷金の上乗せ
通常の1ヶ月分に加えて「ペット用敷金」として1〜2ヶ月分が上乗せされるケースが多く、入居時だけで一般物件より10〜20万円多く用意しなければならないことも珍しくありません。礼金が加わるとさらに初期費用は膨らみます。一般物件なら40〜50万円程度で済む初期費用が、ペット可物件だと55〜70万円程度になるというのが実態です。
共益費・管理費の割増
家賃だけでなく、毎月の管理費・共益費も見逃せないポイントです。ペット可物件では共用部の清掃や消臭対応など、管理コストが高くなる傾向があります。そのため、一般物件より月1,000〜3,000円程度高く設定されているケースがあります。
「月1,000円くらいなら大したことない」と思うかもしれませんが、2年間の契約期間で計算すると2.4〜7.2万円の差になります。物件を比較するときは家賃だけでなく、管理費込みの「月々の総支払額」で考えることが重要です。
関連記事:【賃貸】初期費用を安くしたい人ほど新築を選ぶべき!?物件選びのコツとは!仕組みまで徹底解説。
3. ペット可物件選びのポイント

「ペット可」と「ペット共生型」は別物
まず多くの方が見落としがちなのが、「ペット可」と「ペット共生型」はまったく別物だということです。「ペット可」は、あくまでも「ペットを飼うことを条件付きで許可している」物件です。大家さんが空室対策として渋々OKにしているだけというケースも少なくなく、ペット向けの設備は何もないことがほとんどです。
一方の「ペット共生型」は、最初からペットと暮らすことを前提に設計されています。ペットの足を洗える洗い場、傷つきにくい床材、消臭機能付きの壁紙、キャットウォークなど、ペットにも人にも配慮した設備が整っています。その分家賃はやや高くなりますが、設備が充実している分、退去時の原状回復費用が抑えられるというメリットもあります。
コストを重視するなら「ペット可」、設備や住みやすさを重視するなら「ペット共生型」と、自分の優先順位を決めた上で物件を探すことが大切です。
契約書で必ず確認すべき5つのポイント
☑「飼育できるペットの種類と頭数」
「小型犬1匹のみ可」「猫は不可」といった細かい条件が設定されているケースが多く、将来的に多頭飼いを考えているなら、契約の段階で確認しておかないと後々トラブルになります。
☑「退去時の特約内容」
「ハウスクリーニング・消臭施工は借主負担」「クロスは全面張り替え必須」といった、通常より厳しい条件が盛り込まれていることが珍しくありません。あわせて金額の目安も聞いておくと、退去時に慌てずに済みます。
「ペットの届け出・登録義務」も見落とせません。管理組合や管理会社への事前届け出が必要な物件もあり、無断で頭数を増やすと契約違反になるリスクがあります。変更する際は必ず事前相談をするようにしましょう。
☑「共用部分でのルール」
エレベーターや廊下ではリード着用・抱っこでの移動が義務付けられているケースも多く、これを知らずに違反してしまうと近隣トラブルの原因になります。最後に「将来の変更に関するルール」として、別の種類のペットを追加したいときに再度許可が必要かどうかも、あらかじめ確認しておくと安心です。
☑内見時に確認してほしいところ
室内の設備と周辺環境の両方をチェックしましょう。
室内では、床材に傷つきにくいコーティングが施されているか、玄関や洗面所に足洗い場があるか、コンセントの位置が高く設置されているか(ペットの感電防止のため)を確認してください。収納スペースの広さも、ペット用品は意外とかさばるため要チェックです。
周辺環境については、緊急時に頼れる動物病院が近くにあるか、散歩できる公園や緑地があるか、トリミングサロンへのアクセスがよいかなどを見ておくと、入居後の生活がイメージしやすくなります。
建物や管理体制については、防音性能が高いかどうかが特に重要です。鳴き声トラブルはペット可物件でも起こりうる問題で、管理会社やオーナーのペットへの理解度、そして同じ建物に他のペット飼育者がいるかどうかも、快適に暮らせるかを左右する大切な要素です。
できるだけ長く住める物件を選ぶことが、トータルコストを抑えることにもつながります。
関連記事:賃貸契約の際に住民票は必須?どこまでの記載が必要?
4. 退去時に後悔しないために

ペットによる損耗は「借主負担」になりやすい
賃貸の原状回復については国土交通省のガイドラインが定めており、通常の生活による劣化(経年劣化)は基本的に貸主負担とされています。しかしペットによる損耗は、このルールの例外として扱われることがほとんどです。
フローリングや柱・ドアへの爪による引っかき傷、ペット臭が染み付いた壁紙や畳、マーキングによる床材や壁の腐食などは「故意・過失による損耗」とみなされ、借主負担となるケースがほぼすべてです。特に尿によるマーキングは床下にまで浸透することがあり、修繕費が高額になりやすいため注意が必要です。エアコン内部の毛やダニの汚れも、状況によっては借主負担になることがあります。
こうした取り決めは、ペット可物件の契約書にはっきりと明記されていることが多いですが、いざ退去するときになってはじめて気づくという方が少なくありません。入居前に「どこまでが借主負担になるか」を不動産会社に確認しておくことが大切です。
実際いくら請求される?
退去費用はお部屋の状態によって大きく変わりますが、ペット飼育後の退去では1K・1Rで10〜30万円程度、1LDKになると20〜50万円程度になるケースが多く見られます。さらに臭いがひどく特殊清掃が必要になった場合は、そこに10〜20万円が上乗せされることもあります。
「敷金を2ヶ月分預けているから大丈夫」と思っていたら、足りなくて追加請求されたというのはよくある話です。事前に金額感を把握した上で、いざというときのための積立をしておくと安心です。
トラブルを防ぐための3つの対策
退去時のトラブルを避けるために、今日からでもできることが3つあります。
☑入居時に部屋の状態を記録しておく
入居した当日に、写真や動画で壁・床・建具の状態を細かく撮影しておきましょう。「入居前から傷があった」ことを証明できれば、退去時の請求を正当に減らせる可能性があります。スマホで撮影するだけでOKなので、鍵を受け取ったその日に必ず実施することをおすすめします。
☑定期的にプロの清掃を入れる
ペットの臭いや汚れは放置すればするほど落ちにくくなり、退去時の修繕費も高くなります。年1回程度のハウスクリーニングを入れておくだけで、退去時の費用を大幅に抑えられることがあります。費用は1〜3万円程度ですが、退去時に数十万円の差になって返ってくると考えれば、費用対効果は非常に高いといえます。
☑契約書の特約を事前に確認・交渉しておく
消臭施工費用は借主負担」「クロスは全面張り替え必須」などの特約も、実は入居前の交渉次第で内容を修正できることがあります。
関連記事:敷金はいつ返ってくる?どのくらいが相場なの?トラブルを回避するコツとは!
まとめ|RENT-Xで賢くペット可物件を探そう
ペットとの暮らしは、日々の癒しや幸福感をもたらしてくれます。その反面、お金の面では想定外のコストが発生しやすいことも事実です。
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執筆監修

趙暉士(ちょうきし)|宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、管理業務主任者、2級ファイナンシャル・プランニング技能士
賃貸リーシングとコンサルタントを経験し、後に売買仲介業務に従事。
(株)大京穴吹不動産、都心営業部、渋谷店、流通営業1課
