
賃貸契約の際に住民票は必須?どこまでの記載が必要?
賃貸物件を探して、ようやく気に入った部屋が見つかった!いざ契約となると、不動産会社から「住民票をご用意ください」と言われることがあります。「住民票って必要なの?」「どこまで情報が記載されていればいいの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
実は、賃貸契約において住民票は重要な書類のひとつです。しかし、必要な記載内容については物件や大家さんの要件によって異なるため、何を準備すればいいのか分からず戸惑ってしまう方も少なくありません。
本記事では、賃貸契約における住民票の必要性や、具体的にどこまでの記載が求められるのかを詳しく解説します。また、住民票の取得方法についても分かりやすくご紹介しますので、スムーズな賃貸契約の参考にしてください。
目次
- なぜ住民票が必要?
- どこまで記載されていればいいの?
- 住民票の取得方法
- まとめ:スムーズな賃貸契約を!
1. なぜ住民票が必要?
賃貸契約の際に住民票の提出を求められる理由について、まずは基本から確認していきましょう。
正確には「住民票の写し」が必要
不動産会社から「住民票を持ってきてください」と言われますが、正確には「住民票の写し」のことを指しています。住民票そのものは市区町村が管理している公的な記録であり、私たちが窓口やコンビニで取得できるのは、その内容を証明する「住民票の写し」です。
日常会話では単に「住民票」と呼ばれることが多いですが、法律的には「住民票の写し」が正式な名称となります。
では、なぜ住民票の写しが必要なのでしょうか。主な理由は以下の通りです。
本人確認のため
賃貸契約では、運転免許証やパスポートなどの本人確認書類だけでなく、住民票の写しを併せて提出することで、より確実な本人確認を行います。これは、契約者が実在する人物であることを公的な書類で証明するためです。
現住所の確認
住民票には現在の住所が記載されています。引っ越しを伴う賃貸契約の場合、現在どこに住んでいるのかを確認する必要があります。また、連帯保証人を立てる場合は、保証人の住所確認のためにも住民票が求められることがあります。
家族構成の確認
家族で入居する場合、住民票には世帯全員の氏名が記載されているため、実際に入居する人数や続柄を確認できます。これにより、契約人数と実際の入居者が一致しているかをチェックすることができます。
入居審査の材料
住民票は入居審査の際の重要な書類の一つです。大家さんや管理会社は、住民票の情報を通じて入居希望者の基本情報を確認し、信頼できる入居者かどうかを判断します。
このように、住民票は賃貸契約において入居者の身元を公的に証明する重要な書類なのです。運転免許証などの本人確認書類だけでは不十分な場合があり、より確実な証明として住民票の写しが求められるというわけです。

2. どこまで記載されていればいいの?
住民票の写しを取得する際、「本籍」や「マイナンバー」などの記載有無を選択できます。賃貸契約ではどこまでの情報が必要なのでしょうか。
住民票には、本籍地を記載するかどうかを選択できます。賃貸契約において本籍地の記載が必要かどうかは、契約する物件や大家さんの要件によって異なります。
家族で入居する場合
家族全員で入居する場合、本籍地の記載が求められることが多い傾向にあります。これは、家族関係をより詳細に確認するためです。住民票には世帯主との続柄が記載されますが、本籍地の情報があることで、より正確な家族構成の把握が可能になります。
単身者の契約の場合
一方、単身者が契約する場合には、本籍地の記載が不要とされるケースもよくあります。特に最近では、個人情報保護の観点から、必要最小限の情報のみを求める不動産会社も増えています。
ただし、管理会社や大家さんによって方針が異なるため、住民票を取得する前に不動産会社に「本籍地の記載は必要ですか?」と確認しておくことをおすすめします。もし記載が必要なのに省略してしまうと、再度取得しなければならず、時間と費用の無駄になってしまいます。
マイナンバーの記載は不要
住民票を取得する際、マイナンバー(個人番号)の記載有無も選択できます。しかし、賃貸契約においてマイナンバーの記載は一切不要です。
マイナンバーは非常に重要な個人情報です。税金や社会保障の手続きなど、法律で定められた用途以外での利用は禁止されています。不動産会社や大家さんがマイナンバーを取得・保管することは、個人情報保護法の観点から問題があります。
マイナンバーは、賃貸借契約の審査や契約手続きには一切関与しません。つまり、契約のためにマイナンバーの情報は必要ないのです。もし不動産会社からマイナンバー記載の住民票を求められた場合は、その必要性について確認することをおすすめします。
マイナンバーが記載された住民票を提出してしまうと、個人情報が不要に公開されるリスクが高まります。万が一、書類が紛失したり、不適切に管理されたりした場合、重大な個人情報漏洩につながる可能性があります。
したがって、住民票を取得する際は必ず「マイナンバーの記載なし」を選択しましょう。これは自分の大切な個人情報を守るための重要な判断です。
住民票の住所が現住所と異なる場合
引っ越しを繰り返している方や、実家の住所のまま住民票を移していない方もいるかもしれません。住民票の住所が現在住んでいる住所と異なる場合、賃貸契約はどうなるのでしょうか。
住民票の住所が現住所と異なる場合でも、賃貸借契約を進められるケースがあります。特に、学生や転勤の多い社会人など、一時的に別の場所に住んでいる事情がある場合は、事情を説明すれば理解してもらえることが多いです。
ただし、住民票の住所と現住所が一致しない場合は、必ず事前に不動産会社に伝えることが大切です。黙っていると、審査の段階で問題視される可能性があります。正直に事情を説明し、どのような対応が必要か相談しましょう。
場合によっては、現住所を証明できる書類(公共料金の領収書など)の追加提出を求められることもあります。
賃貸借契約書に記載する住所は、原則として「現在の住所」です。住民票の住所ではなく、実際に現在住んでいる住所を契約書に記入します。その上で、新居に入居後は速やかに住民票を移すことが推奨されます。
なお、住民票を移さないこと自体は法律違反ではありませんが、行政サービスを受ける際に不便が生じることがあります。また、大家さんによっては入居後一定期間内に住民票を移すことを契約条件としている場合もあるため、契約内容をよく確認しましょう。

3. 住民票の取得方法
住民票の写しは、主に3つの方法で取得できます。それぞれの特徴を理解して、自分に合った方法を選びましょう。
市区役所で取得
最も一般的な方法が、住民票のある市区町村の役所窓口で直接取得する方法です。
役所の窓口に行き、住民票の写しの交付申請書に必要事項を記入します。その際、運転免許証やマイナンバーカード、パスポートなどの本人確認書類を提示する必要があります。窓口では職員が直接本人確認を行うため、確実に取得できる方法です。
窓口での取得の大きなメリットは、分からないことがあってもその場で相談できることです。「本籍地の記載は必要ですか?」「世帯全員分が必要ですか?」といった疑問にも、職員が丁寧に答えてくれます。初めて住民票を取得する方には特におすすめの方法です。
手数料は自治体によって異なりますが、一般的に300〜400円程度が目安です。受付時間は平日の午前8時30分〜午後5時頃までとしている自治体が多いため、仕事をしている方は時間の調整が必要になります。
ただし、一部の自治体では土曜日も窓口を開けていたり、昼休みの時間帯も受付していたりする場合があるので、事前に確認してみましょう。
コンビニで取得
マイナンバーカードを持っている方は、全国のコンビニエンスストアで住民票の写しを取得できます。
セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートなどの主要コンビニに設置されているマルチコピー機を使って、簡単に住民票の写しを取得できます。画面の指示に従って操作し、マイナンバーカードを読み取らせるだけで手続きが完了します。
コンビニ交付サービスの大きなメリットは、利用時間の長さです。多くの自治体では午前6時30分から午後11時まで利用可能なため、仕事の前後や休日でも気軽に取得できます。役所の営業時間を気にする必要がないのは、忙しい方にとって大きな利点です。
コンビニ交付の手数料は、窓口よりも安く設定されている自治体が多く、1通200〜250円程度が一般的です。少しでも費用を抑えたい方にもおすすめです。ただし、コンビニ交付を利用するにはマイナンバーカードが必須です。通知カードや住民基本台帳カードでは利用できません。また、自治体によってはコンビニ交付サービスに対応していない場合もあるため、事前に自分の住民票がある自治体がサービスに対応しているか確認しましょう。
オンライン申請
最も新しい取得方法が、スマートフォンやパソコンを使ったオンライン申請です。
政府が運営する専用アプリ「マイナポータル」を利用して、自宅にいながら住民票の写しを申請できます。申請後、郵送で自宅に届くシステムが一般的ですが、自治体によってはコンビニでの受け取りも選択できる場合があります。
オンライン申請の最大の魅力は、役所やコンビニに出向く必要がないことです。仕事で忙しい方や、小さな子供がいて外出が難しい方、遠方に住んでいて住民票のある自治体まで行けない方にとって、非常に便利な方法です。
こちらもコンビニ交付と同様、マイナンバーカードが必須です。また、スマートフォンでマイナンバーカードを読み取る必要があるため、NFC機能に対応したスマートフォンが必要になります。パソコンで申請する場合は、ICカードリーダーが必要です。
オンライン申請の注意点は、郵送で届くまでに数日かかることです。急ぎで住民票が必要な場合は、窓口やコンビニでの取得を選んだ方が良いでしょう。賃貸契約の申し込みから審査までの期間を考慮して、余裕を持って申請することをおすすめします。
どの方法を選ぶにしても、取得する前に不動産会社に「本籍地の記載は必要か」「世帯全員分が必要か」などを確認しておくことが大切です。必要な情報がそろった住民票を一度で取得できれば、スムーズに契約手続きを進められます。
まとめ:スムーズな賃貸契約を!
賃貸契約における住民票の必要性と、記載内容について詳しく解説してきました。
住民票の準備は、賃貸契約をスムーズに進めるための重要なステップです。不動産会社に必要な記載内容を確認し、適切な方法で取得しましょう。
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▶︎ 初めての賃貸契約ガイド
執筆監修

趙暉士(ちょうきし)|宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、管理業務主任者、2級ファイナンシャル・プランニング技能士
賃貸リーシングとコンサルタントを経験し、後に売買仲介業務に従事。
(株)大京穴吹不動産、都心営業部、渋谷店、流通営業1課
