
敷金はいつ返ってくる?どのくらいが相場なの?トラブルを回避するコツとは!
賃貸物件から引っ越しをするとき、「敷金ってちゃんと返ってくるのかな?」「いつ戻ってくるの?」と不安に思ったことはありませんか?
入居時に支払った敷金は、退去時に返金されるはずのお金ですが、実際にはさまざまな理由で満額が戻ってこないケースも少なくありません。場合によっては、原状回復費用が敷金を超えて追加請求されることもあり、予想外の出費に驚く方も多いんです。
でも、安心してください。敷金返還の仕組みをきちんと理解し、いくつかのポイントを押さえておけば、トラブルを未然に防ぎ、できるだけ多くの敷金を取り戻すことができます。
この記事では、敷金の基本的な仕組みから返金のタイミング、相場感、そしてトラブルを回避するための具体的なコツまで、わかりやすく解説していきます。これから引っ越しを控えている方、将来的に賃貸物件を退去する予定のある方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね。
目次
- 敷金ってなに?
- 敷金の返金はいつ?
- 敷金のトラブルを回避するには
- まとめ
1. 敷金ってなに?
まず、敷金について基本的なところから確認していきましょう。敷金というのは、部屋を退去する際の原状回復費用に充てるため、入居前にあらかじめ大家さんに「預けておく」準備金のようなお金なんです。いわば、入居者と大家さんの間の信頼関係を保つための「保証金」のような性質を持っていると考えてもらえればわかりやすいですね。
退去するときに家賃の滞納がなく、部屋を適切に使っていれば、原状回復にかかった費用が差し引かれて、残った金額が返金されます。つまり、敷金は「支払うお金」ではなく、「一時的に預けるお金」なんですよ。
生活していると、どうしても壁に画鋲の穴が開いたり、フローリングに小さな傷ができたり、水回りに汚れが蓄積したりするものですよね。こうした「通常の使用範囲を超える損耗や損傷」を修繕するための費用を、敷金から支払うという仕組みになっているわけです。
ここでよく混同されるのが「礼金」です。礼金は、大家さんに対してお礼の意味で支払うお金で、こちらは退去しても一切返ってきません。昔からの慣習として、「部屋を貸してくれてありがとうございます」という感謝の気持ちを表すものとされてきました。敷金は退去時に返金される可能性がある「預け金」ですが、礼金は返金されない「お礼金」という違いがあります。この違いをしっかり理解しておくことが重要なんです。

2. 敷金の返金はいつ?
さて、気になる敷金の返金時期についてですが、これは契約内容によって異なります。契約書の敷金の欄に返金時期が明記されていますが、だいたい退去してから1カ月以内が目安とされています。
具体的な流れを説明すると、まず退去日に管理会社や大家さんと一緒に部屋の状態を確認する「退去立会い」が行われます。その後、1〜2週間程度で原状回復費用の見積もりが出て、敷金からどれだけ差し引かれるかの明細が書かれた精算書が送られてきます。問題がなければ、指定した口座に返金が振り込まれるという流れになっているんです。この一連の手続きを経て、退去から約2週間〜1カ月後に返金されるのが一般的なんですね。
ここで注意しなければならないのが、残念ながら敷金の返金を次の引越し先の初期費用に充てることは現実的に難しいということです。新居への入居日と旧居の退去日が近い場合、新居の契約時には敷金がまだ返金されていないことがほとんどなんですよね。そのため、新居の初期費用は別途用意しておく必要があります。
戻ってこない可能性もある?
実は、敷金が全額返金されないケースも珍しくありません。返金額の計算方法は、「敷金から不払い家賃と借主が負担すべき原状回復費用等を差し引いた金額」となっています。つまり、家賃の滞納があったり、部屋の使い方が悪くて原状回復費用が高額になったりすると、敷金から差し引かれて返金額が減る、または全く返ってこないということもあるんです。
逆に言えば、部屋を丁寧に使用し、家賃をきちんと支払っていれば、より多くの金額が返金される可能性が高くなるというわけです。中には、ほとんど全額が返ってきたという例もありますよ。
どんな場合に敷金が返ってこないかというと、まず家賃の滞納がある場合は未払い分がまず敷金から差し引かれます。それから、故意や過失による損傷が多い場合、つまり通常の使用範囲を超える傷や汚れが多数ある場合も返金額が減ります。また、大規模な修繕が必要な損傷がある場合は原状回復費用が高額になってしまいます。さらに注意したいのが、契約書に「敷金償却の特約」がある場合です。これは「敷金は返還しない」という内容の特約で、契約書に小さな文字で書かれていることがあるんです。
特に気をつけたいのが、契約書に「敷金は退去時に一律○万円を償却する」といった内容が記載されている場合です。ただし、こうした特約が消費者契約法に反している場合は無効になることもあります。いずれにしても、契約前にしっかり確認することが大切なんですね。

3. 敷金のトラブルを回避するには
敷金に関するトラブルは後を絶ちません。国民生活センターにも毎年多くの相談が寄せられているんです。ここでは、トラブルを未然に防ぎ、スムーズに敷金を返還してもらうためのコツをご紹介していきます。
契約書をよく確認しておく
最も重要なのが、入居時の契約書をしっかり確認することです。契約書には、原状回復費用を誰がどれだけ負担するのかが明記されています。
まず確認すべきなのは敷金の額ですね。何カ月分なのかをしっかり把握しておきましょう。それから、返還時期も重要です。退去後いつまでに返金されるのかを確認しておかないと、後々トラブルになることもあります。そして、原状回復の範囲についても要チェックです。どこまでが借主負担なのかを理解しておく必要があります。
特に注意が必要なのが特約条項です。敷金償却など不利な条件が書かれていないかよく読んでください。クリーニング費用を誰が負担するのか、畳や襖の張替えについても負担の有無と金額を確認しておきましょう。
国土交通省が発行している「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によれば、経年劣化や通常の使用による損耗は大家さん負担とされています。しかし、契約書に特約がある場合、その内容が優先されることもあるんです。
参考:国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」 //www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000020.html
もし契約書の内容に納得できない場合は、サインや押印をする前に必ず不動産会社や大家さんに確認しましょう。一度サインしてしまうと、その内容に同意したことになってしまいますからね。例えば「敷金は退去時に全額償却する」とか「クリーニング費用は入居者が全額負担する」「畳・襖は新品に交換し、その費用は入居者負担とする」といった条項には特に注意が必要です。これらの特約が消費者契約法に反している場合は無効になることもありますが、トラブルを避けるためにも、契約前に交渉することをおすすめします。
入居時の状態を記録しておく
入居前から存在していた傷や汚れ、破損などについては、入居者が原状回復費を負担する必要はありません。これは非常に重要なポイントなんです。でも、退去時に「この傷は入居前からありました」と主張しても、証拠がなければ認めてもらえないケースが多いんですよね。だからこそ、入居時の状態を記録しておくことが大切になってきます。
具体的にどう記録するかというと、まず写真を撮ることが一番手軽で効果的です。部屋全体を複数の角度から撮影して、傷や汚れ、破損箇所があればアップで撮影しておきましょう。できれば日付入りの写真が理想的ですね。壁、床、天井、設備すべてをチェックして撮影しておくと安心です。
動画も有効な記録方法です。部屋を歩きながら一周撮影すると漏れがないですし、気になる箇所はズームで撮影しておけば完璧です。それから、文字でもチェックリストを作成して記録を残しておくといいでしょう。できれば管理会社立会いのもと確認できればベストですね。
記録すべき主な箇所としては、壁の傷やシミ、画鋲跡、フローリングの傷やへこみ、畳の日焼けやシミなどがあります。ドアやふすまの傷や汚れ、窓ガラスやサッシの状態も忘れずにチェックしましょう。キッチン、洗面所、浴室の汚れやトイレの黄ばみ、エアコンの状態、照明器具の状態なども確認が必要です。さらに、設備がちゃんと動作するかも確認しておくといいですよ。
入居前に汚染や破損などを発見した場合は、必ず不動産管理会社や大家さんに報告し、記録を残してもらいましょう。メールやLINEなど、後から確認できる形で報告するのがベストです。退去時に設備や備品の汚染や破損を指摘された際、「入居前からあったかどうか」が焦点となるため、この記録が非常に重要な証拠となるんです。
丁寧に住む
当たり前のことなんですが、日頃から部屋を丁寧に扱うことが、敷金を多く取り戻す最大のコツなんです。
まず、こまめな掃除が本当に大切です。キッチンの油汚れは付いたらすぐに拭く習慣をつけましょう。水回りのカビは定期的に防止・除去しておかないと、後で大変なことになります。換気扇フィルターもこまめに掃除して、排水口の髪の毛やゴミは毎日取り除くようにしてください。窓のサッシも定期的に掃除しておくと、退去時に楽になりますよ。
こまめに掃除することで、頑固な汚れが蓄積することを防げます。頑固な汚れになってしまうと、退去時のクリーニングでも落ちず、交換が必要になることもあるんです。
設備や備品の取り扱いも丁寧にしましょう。ドアや引き戸は静かに開け閉めする、重い家具を引きずらない(床に傷がつきますからね)、壁に直接テープを貼らない(跡が残ります)といった基本的なことを心がけてください。画鋲も最小限にして、コンロやシンクは使用後すぐに拭く、お風呂場は使用後に水気を拭き取る(カビ防止になります)といった小さな習慣が、退去時の敷金返還に大きく影響してくるんです。
冬場の結露対策も忘れずに。結露を放置すると、カビの原因になってしまいます。窓の結露はこまめに拭き取って、除湿器を使ったり、換気を心がけたりしましょう。定期的な換気は、カビや臭いの防止に効果的です。特に水回りやクローゼット内は湿気がこもりやすいので注意が必要なんですよ。
タバコを吸う方は、換気扇の下で吸うか、ベランダで吸うようにしてください。ペット不可の物件で無断飼育は絶対にNGですし、ペット可の物件でも、傷や臭いには十分注意が必要です。
退去が決まったら、自分でできる範囲で清掃や簡単な修理をすることで、原状回復費用を抑えられる可能性があります。水回りの掃除(特にカビ取り)、換気扇の掃除、窓のサッシ掃除、フローリングのワックスがけなどは自分でもできますよね。壁の汚れは消しゴムで落ちることもありますし、小さな画鋲跡は市販の補修材を使って補修することもできます。ただし、大規模な修繕を素人が行うと、かえって状態が悪化することもあるので、無理のない範囲で行いましょう。
それから、退去時に不用品が残っていると、その処分費用も請求されることがあるので、早めに計画的に処分しておくことをおすすめします。退去立会いの際には、契約書や入居時の写真を用意しておいて、気になる箇所は事前に確認して、立会い時に説明できるように準備しておくといいですよ。
万が一、敷金返還でトラブルになった場合は、消費生活センター(電話番号188)や法テラス、各自治体の不動産相談窓口などに相談できます。また、少額訴訟制度を利用して、60万円以下の金銭トラブルを簡易的に解決することも可能なんです。
まとめ
敷金は、きちんと仕組みを理解し、適切に対応すれば、多くの部分を返金してもらえるお金です。大切なのは、契約書をしっかり確認すること、特約条項に注意して納得してからサインすることです。そして入居時には写真や動画で部屋の状態を記録して証拠を残しておきましょう。日常的には、こまめな掃除と設備の丁寧な扱いを心がけること、そして退去前にはできる範囲で清掃して立会いに備えることが重要なんです。
これらを実践することで、敷金返還のトラブルをなるべく防ぎ、スムーズに新生活を始めることができます。
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執筆監修

趙暉士(ちょうきし)|宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、管理業務主任者、2級ファイナンシャル・プランニング技能士
賃貸リーシングとコンサルタントを経験し、後に売買仲介業務に従事。
(株)大京穴吹不動産、都心営業部、渋谷店、流通営業1課
