
秋の引越しが賢い理由。1月から探すと手遅れ?いい部屋が埋まる前に動くべき!
「そろそろ引っ越したいけど、どうせなら春になってからでいいかな」と思っていませんか?
実はその考え、ちょっともったいないかもしれません。1〜3月は、進学や就職、転勤で部屋探しをする人が一気に増える一年で一番の繁忙期です。いい部屋は取り合いになり、引越し代も跳ね上がります。
一方で、秋から冬にかけての時期は、部屋探しをする人が落ち着いてくるタイミングです。引越し代を安く抑えられるうえ、家賃や初期費用の条件も相談しやすくなります。つまり「秋 引越し 安い」は、ちゃんと理由のある話なんです。
この記事では、繁忙期に部屋を探すと何が起こるのか、そして秋の引越しがなぜ賢いのかを、注意点や具体的なスケジュールも含めてわかりやすく解説します。
1. 1〜3月の繁忙期に部屋探しをすると何が起こる?

1〜3月は、4月からの新生活に向けて部屋探しをする人が一気に増える時期です。学生の進学、新社会人の就職、そして企業の4月異動が重なるため、不動産会社も引越し業者もフル稼働になります。
この時期に「そろそろ探そうかな」と動き始めると、思わぬ壁にぶつかることも。ここでは、繁忙期の部屋探しでよくある4つの「困った」を紹介します。
いい物件ほど数日で埋まってしまう
繁忙期は、とにかく物件の回転が早いのが特徴です。駅近・築浅・人気エリアといった条件のいい物件は、ネットに掲載されてから数日、早ければ当日中に申し込みが入ることもあります。
「週末にゆっくり見に行こう」と思っていたら、問い合わせた時点でもう埋まっていた、というのはこの時期の“あるある”です。特に東京23区や大阪市内の単身向け物件は、学生や新社会人の需要とぶつかるため、競争がかなり激しくなります。
内見できずに申し込むことも
物件がすぐ埋まってしまうため、内見せずに図面や写真だけで申し込む「内見なし申し込み」をする人も増えます。
もちろん、それでうまくいくこともありますが、実際に住んでみて「思ったより日当たりが悪い」「隣の生活音が気になる」「駅までの道が暗くて怖い」と後悔するケースも少なくありません。写真ではわからないことが意外と多いのが賃貸物件です。じっくり比べて選べないのは、繁忙期の大きなデメリットといえます。
家賃や礼金の交渉がほぼ通らない
繁忙期は、大家さんにとって「黙っていても入居者が決まる時期」です。そのため、家賃の値下げや礼金の減額といった交渉には、なかなか応じてもらえません。
「礼金を1ヶ月分下げてもらえませんか?」とお願いしても、「ほかにも申し込みを検討している方がいるので」と断られてしまうことがほとんど。交渉しているうちに、別の人に申し込まれてしまうリスクもあります。
引越し代が高く、希望日に予約が取れない
部屋が決まっても、次に待っているのが引越し業者の予約合戦です。国土交通省も、毎年この時期の混雑について注意を呼びかけています。依頼が集中する3月下旬〜4月上旬は、引越し料金が通常期より高くなりやすく、土日の予約はあっという間に埋まってしまいます。「入居日は決まったのに、引越し業者が見つからない」という事態になると、旧居と新居の家賃を二重に払う期間ができてしまうこともあります。
2. 秋の引越しが賢い5つの理由

引越し代を抑えられる
秋の引越しで一番わかりやすいメリットが、引越し代の安さです。引越し業者は3〜4月に依頼が集中する一方、秋〜冬は比較的予約に余裕があります。そのため、繁忙期より料金が落ち着いていることが多く、見積もりの交渉もしやすくなります。
さらに、平日や午後便、フリー便(時間指定なし)を選べば、もう一段費用を下げられる可能性もあります。希望の日程を押さえやすいので、旧居と新居の家賃が重なる期間も短くしやすいですよ。
家賃や礼金の交渉がしやすい
秋以降は部屋探しをする人が減るため、大家さんとしては「春まで空室のままにしておきたくない」というのが本音です。そのため、礼金の減額やフリーレント(一定期間の家賃無料)など、条件の相談に応じてもらえる可能性が高くなります。
内見してじっくり比べられる
秋は物件がすぐに埋まる心配が少ないので、気になる部屋を何件か見比べてから決められます。
内見では、日当たりや収納の広さ、コンセントの位置、水回りの状態など、写真ではわからないポイントをしっかりチェックしましょう。さらに、平日と休日、昼と夜で周辺の雰囲気が変わることもあるので、余裕があれば時間帯を変えて最寄り駅からの道を歩いてみるのもおすすめです。「住んでから後悔した」を防げるのは、秋ならではの大きなメリットです。
担当者が丁寧に対応できる
繁忙期の不動産会社は、1日に何組ものお客様を案内しているため、どうしても一人ひとりにかけられる時間が短くなりがちです。
秋は比較的落ち着いているので、担当者が希望条件をじっくりヒアリングし、条件に合う物件を丁寧に提案しやすくなります。「在宅ワーク用のスペースがほしい」「ペットと暮らしたい」「初期費用をできるだけ抑えたい」といった細かい要望も、遠慮なく相談できる時期です。
気候がよく、引越し作業がラク
意外と見落としがちなのが、気候のよさです。真夏の引越しは汗だくになりますし、真冬は寒さや雪の心配があります。その点、秋は過ごしやすい気温の日が多く、荷造りや搬出入の作業もぐっとラクになります。
しかも、年内に引越しを終えれば、新しい部屋で気持ちよく新年を迎えられます。年末の大掃除を旧居でする必要もなくなる、というのも地味にうれしいポイントですね。
3. 秋の部屋探しで気をつけたいポイント

メリットの多い秋の引越しですが、もちろん注意しておきたい点もあります。あらかじめ知っておけば、慌てずに理想の部屋を見つけられますよ。
春に比べて物件数は少なめ
秋〜冬は、退去する人自体が少ないため、市場に出てくる物件数も春より少なめです。「たくさんの選択肢の中から選びたい」という人には、少し物足りなく感じるかもしれません。
そこで大切なのが、希望条件に優先順位をつけておくことです。「駅徒歩10分以内は絶対」「築年数は多少古くてもOK」のように、譲れない条件と妥協できる条件を分けておくと、限られた物件の中でも満足度の高い部屋を選びやすくなります。
9〜10月は転勤需要で意外と動きが早い
「秋は閑散期だから、ゆっくり探せば大丈夫」と油断するのは禁物です。多くの企業では10月に下期の人事異動があるため、9月〜10月上旬は転勤者の部屋探しが集中します。
特に、オフィス街へのアクセスがいい駅近の単身・ファミリー向け物件は、この時期にすぐ決まってしまうことも。気になる物件を見つけたら、「とりあえず問い合わせだけでもしておく」くらいのスピード感でいるのがおすすめです。逆に、転勤需要が落ち着く10月中旬〜11月は、じっくり探しやすい狙い目の時期といえます。
交渉はいつでも通るわけではない
秋は条件交渉がしやすい時期ではありますが、どんな物件でも値下げしてもらえるわけではありません。人気エリアや築浅のブランドマンションなどは、時期に関係なく借り手が見つかりやすいためです。
交渉するなら、いきなり大幅な家賃の値下げをお願いするよりも、「礼金を半額にしてもらえませんか」「入居日を少し後ろにずらせますか」など、大家さんが応じやすい内容から伝えるのがコツです。交渉に自信がない方は、最初から割引条件がついている物件を選ぶのもひとつの手。
年末年始のスケジュールに注意
12月下旬〜1月上旬は、不動産会社や管理会社、役所などが休みになる期間があります。この時期にかかると、契約手続きや鍵の受け渡し、住民票の移動などが思うように進まないことも。
「年内に引越しを終わらせたい」と考えている方は、12月中旬までに入居できるよう、10月〜11月中に部屋探しを始めておくと安心です。年末は引越し業者も少し混み合うので、早めに予約しておきましょう。
更新タイミングが一番引越しやすい時期です
初期費用を抑えた物件探し、まず相談を
4. いい部屋を逃さないための部屋探しスケジュール

部屋探しは、入居したい日の1〜2ヶ月前から動き始めるのが理想です。たとえば12月中に引越したいなら、10月中に探し始めればちょうどいいタイミング。ここでは、入居までの流れを時期ごとに紹介します。
入居2ヶ月前:希望条件と予算を決める
まずは、家賃の上限やエリア、間取り、駅からの距離など、希望条件を整理しましょう。前の章でもお伝えしたとおり、「絶対に譲れない条件」と「妥協できる条件」に分けておくのがポイントです。
あわせて考えておきたいのが予算です。家賃の目安は手取り月収の3分の1程度といわれることが多いですが、初期費用も忘れてはいけません。一般的に初期費用は家賃の4〜6ヶ月分ほどかかるので、家賃10万円の部屋なら40万〜60万円程度を見込んでおくと安心です。
「初期費用がちょっと重いな…」と感じたら、仲介手数料無料やフリーレント付きの物件を候補に入れるだけで、数十万円単位で負担が変わることもあります。
入居1〜1.5ヶ月前:物件を探して内見する
条件が固まったら、いよいよ物件探しです。ポータルサイトで気になる物件をチェックしつつ、不動産会社にも希望条件を伝えておきましょう。担当者から、条件に合う新着物件をいち早く紹介してもらえることもあります。
内見は、1日に2〜3件まとめて回ると比較しやすくなります。スマホで写真や動画を撮っておくと、あとで見返すときに便利です。メジャーを持っていき、冷蔵庫や洗濯機、ベッドなどを置くスペースを測っておくのも忘れずに。
入居1ヶ月前:申し込み・審査・今の部屋の解約連絡
気に入った物件が見つかったら、早めに入居申し込みをしましょう。申し込み後は入居審査があり、結果が出るまで数日〜1週間ほどかかるのが一般的です。
このタイミングで忘れてはいけないのが、今住んでいる部屋の解約連絡です。多くの賃貸物件では「退去の1ヶ月前までに連絡」と決められていますが、物件によっては2ヶ月前のこともあります。今の契約書を確認して、新居の入居日と旧居の退去日がうまくつながるよう調整しましょう。
入居2〜3週間前:契約・初期費用の支払い・引越し業者の予約
審査に通ったら、重要事項説明を受けて賃貸借契約を結び、初期費用を支払います。契約書では、更新料や解約予告期間、短期解約違約金、退去時のクリーニング費用などの特約をしっかり確認しておきましょう。特にフリーレント付き物件は、短期解約時の違約金が設定されていることが多いので要チェックです。
引越し業者は、複数社から見積もりを取って比較するのがおすすめです。秋は予約に余裕があるので、希望の日程や時間帯を押さえやすいのもうれしいところですね。
入居日:鍵の受け取り・引越し・各種手続き
鍵を受け取ったら、荷物を運び込む前に部屋の傷や汚れを写真に撮っておきましょう。もともとあった傷を記録しておけば、退去時に「入居前からあった傷なのに修繕費を請求された」というトラブルを防げます。
引越し後は、役所での転出・転入届(同じ市区町村内なら転居届)、電気・ガス・水道の手続き、インターネット回線の開通、郵便物の転送届などを済ませましょう。転入届は引越しから14日以内に提出が必要なので、早めに済ませておくと安心です。
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まとめ
1〜3月の繁忙期は、いい物件がすぐに埋まり、内見や交渉の余裕もなく、引越し代も高くなりがちです。一方、秋〜冬の引越しには、
- 引越し代を抑えやすく、内見してじっくり比べられるなどのメリットがあります。
ただし、物件数が春より少なめなことや、9〜10月の転勤シーズンは動きが早いことなど、注意点もあります。入居希望日の1〜2ヶ月前から計画的に動いて、いい部屋を逃さないようにしましょう。
「秋 引越し 安い」は、ただのイメージではありません。春の混雑が始まる前の今こそ、条件のいい部屋に出会える絶好のチャンスです。

執筆監修

趙暉士(ちょうきし)|宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、管理業務主任者、2級ファイナンシャル・プランニング技能士
賃貸リーシングとコンサルタントを経験し、後に売買仲介業務に従事。
(株)大京穴吹不動産、都心営業部、渋谷店、流通営業1課


